2018年 1月 diary
1月31日(水)オーストラリアからの留学生の予言?
昨年のクラフトフェアで立ち寄ってくれたオーストラリアの留学生が、長財布を手に取って「コレ、カワイイデス」と声を掛けてくれたので、彼女のお財布事情について話を聞くことができました。
「ワタシハ、オカネヲモッテ、アルカナイカラ、サイフハ、ツカワナイデス。」
「カード?クレジット払い?」と聞き返すと
「ハイ。オーストラリアノヒトハミナ、サイフヲモッテナイデス。クレジットデ、ハラウカラネ。ニホンイガイノクニデハ、ソウデスヨ。ダカラ、ニホンモコレカラ、ソウナリマス。デモ、コノサイフハ、イイデスネ。」と言っていました。
薄々気づいていましたが、世界ではカードや携帯での認証で買い物ができるように進化しているんですよね。だけど留学生の口から現実の世界情勢を聞き、リアルすぎるわ~と少し怖くなったことを覚えています。いずれ現金の受け渡しが無くなる、という言葉がいつまでも心に残って、お財布を作る気持ちにためらいが出てしまいました。明日そうなるわけではないけれど、必ずその波は日本にやってくるはずで、生きている限り心づもりは必要だろうと思っています。現金でのやり取りが行われない社会になれば、多くのリスクが生じると分かっていてもその流れには順応していかなければならない日本社会の現実。2020年のオリンピックを機に日本が変わっていかなければいけない事が多すぎて日本人がついていけるのだろうか、って思います。(そうなったらそうなったでやっていくだろうと思うけど)
そんな気持ちを抱いていた矢先に起こった仮想通貨の問題。いままでは一部のマニアの話と思っていたことがコインが流出したことで、そんなにやっていた人が多いんだと思いました。しかも、若い人が多いことが衝撃でした。
CMでも流れ始めた仮想通貨の宣伝、芸能人の仮想通貨についての話題など、今までに感じなかった違和感みたいなものが今回のコイン流出事件を頻繁に目にするせいで、気持ちはお財布を持たない社会が身近に迫っているような気になります。まぁ、仮想通貨の場合は、株式に近い投資的構造なのかもしれないし(よく分からない)ソレとは違うかもしれないけれど、見えないお金のやり取りは便利な反面、考えて使わないとあっけなく自己破産になる気がします。自己破産する若い人が増えると・・・考えただけで・・・コワイ。
Eテレのオイコノミアでもタイムリーに「現金が消える!キャッシュレスでどうなるの?」という番組が今日放送されるし、スマホのニュースでも「現金にこだわる日本人に危機。技術革新に乗り遅れると貧困を余儀なくされる?」という記事を読みました。キャッスレス時代はワタシが感じている以上のスピードで、すぐ近くまで、しかも確実に来ているんですね・・・。ひゃ~~。
気持ちを切り替えてもうひとつの話。
昨年末にお世話になったタピ大の講座の資料をまとめている時に、革に携わって今年で10年目になることに気づきました。もの作りを始めてからは通算18年目になります。ただ革が好きだからと始めた革バック作りでしたが、講座を引き受けてから本格的に革についての勉強をしたことで”革が好き”だけではダメなんだと思うようになりました。皮が革になる過程や、種類、まだまだ知識として知らなければいけないことが多くて、これから先はその知識と共に作品を作っていかなければいけないという責任を感じています。
板前さんや職人さんの話でよく一人前になるには10年かかる、という話を聞きますが手先が器用な人ならそうでもないと思う人は多いと思います。だけどワタシが10年作り続けてみて思ったのは、「やっとここから始められる」ということでした。過去が今に繫がっているわけだけど、過去を思い出すとひたすらに未熟だったと思います。何度も壁にぶつかって乗り越えてきた感はありますが、思っていた10年目ではなく、もっと精進しなければ先へは進めないという危機感さえ感じるようになりました。デザインや技術についての悩みではない言葉に出来ない悩みをこれから乗り越えていかなければいけないと自覚しています。
続けて来たからこそ言えるとすれば、今まで見えていた世界とは少し変わってきた気がします。楽しんで作っていればいい、ではなくなったという感じですかね。精神的に大人になったのかもしれないです(笑)
言葉に出来ないモヤモヤした漠然とした悩みを乗り越えながら、これからもっと良い作品を作っていけるように頑張っていきます。皆さまどうぞ、お付き合い下さいませ~(笑)
1月23日(火)大雪とナポリタン
あれよあれよと積もっちゃいましたね~、雪。昨日のご帰宅は大丈夫でしたか?
家の息子①はチャリ通なのでとても心配しましたが、1とまり1すべりで楽勝だったと言いながらシレーっと帰宅し、地下鉄組はほぼ無傷だったので大丈夫でした。それにしても東京の人々のノーマルタイヤでの冬道走行、ホント止めて欲しいですよね~。こんなに大雪の予報が出ているのに準備万端にしない不思議。ズルズル坂道を上る映像、もう見たくありませんから。
そういえばインフルも流行っていますね~。うがい手洗いだけでは防ぎきれないのはやっぱり免疫力が落ちているからでしょうね。毎日温かいお野菜をたっぷり食べて早めの睡眠を励行することが一番です。温かいお野菜は、一度にたくさん作ってタッパー保存し、食べる分だけレンチンすると安定摂取できますよ~。いま野菜が高いけど、比較的安定している根菜を上手に取り入れて腸の免疫力を上げていきましょう。インフルで寝込まないよう元気にこの季節を乗り越えていきたいものです。
滅多に外でのひとり飯はしませんが、先日用事があってSPAL2やパルコ2をグルグル回っていたら、泉方面ではほとんど見かけない高級食材やキラキラしたメニューが目に飛び込んできて、近頃”ワカコ酒”(メシドラ)にハマってプシューって言いたい病にかかっているワタシは心が乱れまくりでした。 そのうち日本一のナポリタン!があった!と閃いて、一度は食べてみたいと思っていた仙台駅2Fにある「ハチ」の行列に並んでみました。
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昔からナポリタン好きなワタシとしましては、いつか食べてみたいと思っていたので20分くらいの行列もなんのその。ハンバークと目玉焼きが乗っているナポリタンが2013年に日本一になったみたいで、行列だってワクワクしかなかったです。ところが入店すると色々な一押しメニューがありすぎて、迷った挙句にチーズナポリタンをチョイスしてしまいました。オンチーズなのに粉チーズとタバスコも付いてきてオンチーズにチーズオン?ってツッコみたくなりましたけど、それはそれで種類が違うという概念ということで。具材はシーフード、カリカリベーコン、マッシュルーム、玉ねぎとPマンが入って税込1026円。
美味しかったですよ(笑)思っていた味とは違っていたけれど家庭的な仕上がりだと思いました。トマトソースが上手に作れる人なら家庭でも再現できそうな味、という印象でした。
思っていた味と違った感があったからなのか、食べながら何度も別のナポリタンの味を思い出して心は異次元へトリップしてしまいました。ワタシの忘れられないナポリタン。それは昔の141(今の三越新館)の5FにあったカウンターだけのCafeのシンプルなナポリタンと、昨年初めて食べた七つ森にあるdecoy(デコイ)のナポリタン。この2つが自分の中では未だに忘れられない味です。141の5FのCafeはもう無くなっているから食べることができないけれど、デコイのナポリタンはね、自家製の燻製ベーコンの厚切りや大きいシイタケが入っていて旨みがスゴイのですよ。一度真似してシイタケを入れてみたけれど再現できなくて、あの美味しさは自家製の燻製ベーコンが無ければ近づけないんだと悟りました。ふう~、書いているだけで食べたくなっちゃう(笑)もう少し暖かくなったら絶対食べに行こうと思います。好みの問題だから日本一のナポリタンのハチには申し訳ないけれど、そう思わせてくれたことに感謝です。ごちそう様でした!
ナポリタン繋がりでナポリタンソースの色に近いキャメルのバックをご紹介しましょうね。 馬革の柔らかい革で作った2wayの小さめバックです。手触りがたまりません。しかも軽い。中に斜め掛け用の渋皮ストラップが入っています。 女性の場合、いくら軽いバックといってもお買い物をした時の荷物がかさばる問題がありますから、せめてバックだけでも肩に掛けれるようにしておきたいと思って作っています。一度に用事を済ませようとするワタシのような方には肩掛けストラップは必需品ですからね~、いっぱい活用して欲しいです。 前回ご紹介したバックの他に納品しようと思っていたバックがあったのですが、制作途中に「攻めすぎた」と思い完成目前で中断しました。もう少し肩の力を抜いて作ろうと思い直し心機一転2日で完成した作品です。攻めすぎたバックは、いつかの個展で見て頂けるように頑張ります。夢中で制作しているとついつい、ってこと、良くあります。(笑) コチラのバックは一番町の「ギャルリ アルブル」さんに納品しましたのでキャメル大好きな方もそうでない方もぜひ実物をご覧になって下さいね。ヨロシクお願いします。
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ワタシが扱う革はどこかにキズや傷みがある場合があります。それは天然素材である、という証でもあります。キズが無いキレイな所ばかり扱う作家さんも大勢いますが、ワタシは少しくらいキズがあったりする方が味があって好きだし愛しいと思います。キレイなところだけ使われているということはキズを避けるという意味で素材のコストがかかるってことですから素材的にも人件費的にも高くつくってことになります。
考え方の違いだけれど、ワタシは鞣されて天然素材になった革の、そのままで良い、そのままが良い、というスタンスでこれからも作っていきたいと思っています。ワタシの最大の課題はそのままの天然素材を魅力的に引き出せているかということなので、この想いが伝わるようにこれからも頑張りますっ!
1月12日(金)新作のバック
仙台は今朝、-4度の最低気温の予報が出てブルブルでしたが今は晴れてイイお天気。週末はまた寒気が来ると言っていましたが大雪にならないと良いですね~。
明日と明後日の週末2日間はセンター試験だしドキドキですよね。昨日、天気予報を見ていた息子①が「毎年センター試験の時ってお天気が荒れるよね、毎年荒れるって分かってるんだから日にちを変えるとか何とかならないんだろうか。受験生がホント大変!」とポツリ。同感、同感。ホントどうにかならないのかしら?
受験シーズンが本格的に到来し、お家の中も緊張感に包まれる日々をお過ごしの方も多いと思いますが、見守り隊のご家族はどうぞご本人と普通に接してあげてくださいね。 家に受験生はもういないのだけど、センター試験の声を聞くとドキドキが蘇ってきて応援せずにはいられない気持ちになります、過剰反応だ(笑)
全国の受験生、ガンバレ~!
さてそれでは、新作バックをご紹介します。 コチラは横26×縦34のマチ無しバックです。数年前から小さいバックが欲しいと言われることが多くなってきましたので、2018年は小さめバックからスタートしてみました。 グレーの牛革とベージュの牛革の組み合わせの本体に、ウエストベルト風のダークブラウンのショルダーベルトを付けたので大人っぽく見えます。内側の生地は今年初使用のコーヒー豆の柄。シックなんだけどオシャレ感が漂って見たら思わずホッコリしちゃいます(笑)女性の方はもちろんですが、男性の方が肩に掛けてもお似合いだと思います。 肩に掛けた時のベルトの納まりが良い感じで、収納もたくさんだからサイドバックを折りたたんで潜ませておけば、急なお買い物にも対応できますよ。 このグレーの牛革がホントにカッコイイので実際に見て頂きたい作品です。
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そしてコチラのバックは横長タイプのバックで横42×縦28×マチ12のサイズ。 写真で見ても光っていますね~。うふふ。実際の革は光沢が強いのではなくキラキラしています。そういう加工なんです。そして革はバッファローカーフ。バッファローは水牛の革で、カーフは生後6か月以内の仔牛の革という意味です。だからビックリするほど軽いのです。コチラのショルダーのベルトも長めで肩の納まりがとても良いです。 キラキラしているけれど派手にならぬようにデザインし、品位を感じられるように一枚革で仕上げてあります。そして少しだけスタッツを付けてアクセントにしています。A4サイズの書類や雑誌も入りますのでお仕事用でも持っていただけると思います。
今もうひとつ新作バックに取り掛かっていますが、準備が整い次第ギャルリアルブルさんに納品の予定ですのでお出かけの際に立ち寄ってみて下さいね。ヨロシクお願い致します。
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1月6日(土)2017-2018
寒中お見舞い申し上げます。
2017年はたくさんの方々にお世話になりありがとうございました。
2018年もどうぞヨロシクお願い致します。
喪中のため新年のご挨拶は失礼させていただきます。
2017年のご挨拶も出来ぬままバタバタと新年を迎えてしまいましたので、改めまして2018年もどうぞヨロシクお願い致します!皆様に2018年もたくさんの幸せが訪れますように~。
ということで2018年がスタートしましたが、2017年と変わりなくもがきながら過ごしております。年末には時間があれば大掃除か、整理整頓か、作業をしているという何とも気忙しい毎日を過ごし、喪中ということもあって自宅で静かに過ごす予定が、夫の仕事の加速度が増し自宅での仕事を余儀なくされたため、静かどころかある意味緊張感のある年始を過ごすことになりました。当然ながら主婦であるワタシは家事全般と作業の両立に励み、励み過ぎて自分のペースではない進行状況にぐったりしてしまいました。お正月の主婦はホント大変だと心の底から思います、家事担当の皆さま、本当にお疲れ様でした。それにしても成人男3人って過酷~!超過酷~!
年末年始の忙しい時、しかも絶対外出しなければならないって時に限って積雪に見舞われるという仙台。 用事の前に車の雪下ろしからスタートするという確率が高過ぎ!(心の叫び) 外出先で対向車がスリップして一回転するのを目の前で目撃して背筋が凍りました。巻き込まれる寸前でしたけど車も運転手もそれほどのダメージではなかったので大事に至らなくて良かったと思います。 雪の日の車の運転はいつも以上に気を付けていきましょうね。
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2017年もたくさんの皆さまから注文を頂きまして心から感謝しております。
結局、年末ギリギリになってしまった作品もあって本当に申し訳なかったです。待っていて下さった皆さま、とてもありがたかったです。ありがとうございました!
黒革バックはオール山羊革。光沢があってシボ加工のある山羊革とマットな山羊革のコンビで収納たっぷりなバックです。肩掛けは短めだけど背中で斜めにかけてたくさん使って下さいね。
小物も年末年始にいっぱい作りました!昨年お客様のご要望にお応えして初トライしたポーチはサイズが定まらなかったけど(笑)思いの外、皆様に受け入れてもらい無事に定番サイズを決めることができました。ご協力に感謝しています、ありがとうございました。
1人で制作する関係上至らぬ点も多々あるかと思いますが、今年も心を込めていっぱい小物を作りますので温かく見守って下さいませ(笑)褒めて伸びるタイプなので、ヨロシクです(笑)
2017年、フジワラメグミ作品に出会って下さったすべての皆様に心から感謝申し上げます。
それから神奈川のミルフィオリさんで作品に出会って下さった皆さま、仙台のギャルリアルプルさんで作品に出会って下さった皆さま、ギャラリードットで作品に出会って下さった皆さま、杜の都のクラフトフェアで作品に出会って下さった皆さまにこの場をかりて心より感謝申し上げます。 本当にありがとうございました!
革の魅力をお伝えできるような作品を真摯に作っていきたいと思っていますので2018年もどうぞヨロシクお願い致します。
*フジワラ メグミ*